■レスポンスが上がる! 人を惹き付ける最強のコピー



この世には、最強のコピーがあります。
そのコピーは、古今東西、老若男女、人の心を魅了し続けてやみません。
そのコピーとは、一体何なのか。


それは、

「無料」

です。



「えっ、無料……。あ、う、うん」。みたいな、拍子抜けの反応をしていませんか。

「無料」を侮ってはいけません。この言葉には、お客様を引き寄せる磁石のような力が宿っています。この力を知ってか、戦略上、巧みに取り入れた企業は多くあります。中には、上場した企業もあるほどです。

たとえば、アドビ社。この会社は、「30日間の無料体験版」を前面に出し、市場を拡大し続けてきました。モバゲーを提供しているDeNA社も無料でゲームを利用させ、その延長で有料サービスを買わせる仕掛けになっています。
このように「無料」は、ビジネス戦略に多大な影響を与える力があるのです。

私も、広告コピーを作る際、できる限り「無料」の文字を使います。なぜなら、その絶大な効果を過去に体験してきたからです。


私は過去に、新聞広告に商品を掲載したことが何度かあります。
広告の最後には「商品は無料です」と書きました。その反応は、想像を遥かに超えるものでした。
夕刊に広告を出したのですが、13時過ぎから電話のベルが鳴り止みません。12本ある電話回線が常にパンク状態。それが20時過ぎまで続いたのです。お陰で、従業員全員の声が嗄れてしまいました。

それから試しに一度だけ、「商品は無料です」を消して広告を掲載してみました。するとどうでしょう。今度は、電話がほとんど鳴りません。「無料」のコピーがある場合と比較して、4分の1か、5分の1ほどです。
雑誌広告でも、「無料」のあるなしを比較検証してみましたが、やはり、「商品は無料です」のコピーがあるほうが、反応は数倍高くなりました。一番差があったのは、500:5でした。100倍も反応が違ったわけです。

「無料」のコピーは、商品に付けるのがベストです。
それができないのであれば、ほかのものに「無料」を付けるようにします。
たとえば、「手数料無料」「工事費無料」「送料無料」「無料特典」など、部分的に「無料」のコピーを付けてもいいのです。それだけでも、広告の反応は変わります。

ちなみに私の場合、「商品は無料です」と書いてはいましたが、送料はお客様負担にしていました。普通は逆ですよね。でも、そのほうがお得感があるため、そうしていたのです。

「無料」には、ビジネスモデルを大きく変革する力があります。
自社のビジネスに、巧みに使えないかを熟考してみるだけの価値はあります。





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